さまんさの勉強計画を公開の巻

久しぶりのブログです…えへへ

何を書いたらいいかほんとわかんないw

とはいえ、Twitterでは生息しています。

Twitterで鍼灸師仲間がたくさんできて、毎日いろいろなことを教えていただいています。

ほんとありがたいなー。Twitter大好き。

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Twitterでは、たまーにおれの好きな言葉を引用して、つぶやいたりしてます。

枕草子や徒然草などの随筆や、こっそり漢文、幕末のすきな人の名言とか。

そのなかで、先日つぶやいたのがこちら。

大学時代に読んだ本に書いてあったのを(タイトル忘れちゃったけど)、
なんとなく覚えていたので、鍼灸学生さんに向けて引用してみました。

その後、

こんばんは。私は再来年の国試組ですが、計画立てて勉強のスタイルが苦手というか、身についてないです。 ようやく最近、2年のうちに今国試受けてもある程度通用できるように勉強し直そうと決心しました 計画立てはなにか参考にされていましたか?

上記の質問をいただいたので、ブログで返事しよっかなーと思い、
久しぶりにログインしましたw

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おれは、自営業をしながら、娘が2歳のときに鍼灸の専門学校の入学試験を受けて、5歳のときに国家試験を受けました。

家事や育児をしつつ、お仕事して、そして夜間の専門学校に通学する日々。

だいぶドMな生活ですね。変態かな?

なので、計画命、みたいなところはありました。

国家試験前日や当日の朝に、娘が嘔吐発熱をする可能性もあり。

実際、娘は国家試験の2週間前にインフルエンザにかかり、1週間前まで登園許可が出ないというハプニングに見舞われましたw

ハラハラしたけど、「これだけ勉強したんだから、大丈夫!」という自信があったので
試験前日の午前中はピラティスのレッスンで先生をしていたし、夜は家族とカツ丼を食べに行きました。
カーリング女子が銅メダルを獲得したシーンをリアルタイムで見ていたのを覚えています。

あ、あとBLの漫画で癒やされたりもしてました(誰も聞いてへん)。

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で、どんな計画を立てていたかというと…

各科目を性質ごとにわける

ということをしました。

まずは科目を分類。

①他の科目のベースにもなる、超基礎的なもの
…解剖学、生理学、東洋医学概論、経絡経穴概論

②解剖学、生理学の応用となるもの
…臨床医学各論、臨床医学総論、病理学、リハビリテーション医学

③東洋医学概論、経絡経穴概論の応用となるもの
…東洋医学臨床論

④単独で勉強しないといけないもの
…医療概論、衛生学・公衆衛生学、関係法規、はりきゅう理論

 

こんな感じ。

たぶん、学校の先生も同じようなことを言うてはると思うんですが。

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その後、①〜④の特徴を洗い出してみました。

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【①基礎科目について(解剖学、生理学、東洋医学概論、経絡経穴概論)】

最もはやく手をつけないといけないのが①。

この基礎となる①をいつまでに終わらせるか。どんなふうに勉強するか。

おれは3年生の8月までに終わらせて、それ以降はしない!と決めました。
(もちろん見直しはしますが)

大事なのは、それ以降はしない!できない!そんな時間ない!と思い込むことかな…

 

どんなふうに勉強するかは人それぞれやと思うんですが、

・解剖学は目をつぶればイメージできるようになるまで頭に入れる

・生理学は解剖学で覚えた各器官で、何が起こっているかを解説できるようにする

・東洋医学概論はそーいうもんだと諦める

・経穴は位置だけでなく、筋肉と神経が実は必要なので、ひたすら一緒に覚える

って感じでした。

東洋医学に関しては、興味のあるなしを置いといて、とりあえずそーいうもんだと思って覚えちゃうほうがいいかと思います。
理解が得意な人もいれば、よーわからん人もいると思うんだけど、暗記でなんとかなる部分も多いので、がんばってください。
(「東洋医学は理解できひん!もういらん!」って言うて、国家試験でボロボロやった人を何人か見ております…)

経穴は重要なツボを優先的に覚えさせられますが、最近は「有名なツボはあえて国家試験には出ない」と思ったほうがええんでは、というくらい、出題傾向が読めなくなりました。
なので、全部覚えるほうが安心。どうせ臨床論で要るんで。
うちの学校では手のひらを返したように、卒業試験で「重要とされてこなかった経穴」ばかり出てきました。殺意やで。

あと、この基礎科目って、いずれの教科も、国家試験で「こんなん知らんわボケ」みたいな問題が出るんですけど(口悪い)、そういった問題はどうでもいいので、応用科目に必要な情報をひたすら精査して、覚え込むのが必要かなって思ってます。

 

基礎科目

・基礎科目は◯月までに終わらせる、と決める

・応用科目を解くための基礎科目なので、必要な情報を精査して覚え込む

・「知らんわボケ問題」に揺さぶられない

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【②③応用科目について(臨床医学各論、臨床医学総論、病理学、リハビリテーション医学、東洋医学臨床論)】

配点が多いのは臨床医学各論と東洋医学臨床論なので、集中してしまいがち。

おれもその傾向がありました。でも点数がいまいち伸びない。

なんでかなーと見直したら、「臨床医学総論、病理学、リハビリテーション医学」がめちゃくちゃ不安定だったんですよね。

で、以下の分析。

 

応用科目は、

a.基礎科目の知識で解けそうな問題

b.丸暗記しないといけない問題

c.類似した疾患と混ざらないように分類しないといけない問題

の3パターンがあるので、明確にしておく。

 

それぞれの勉強法はこんな感じ。

・「a.基礎科目の知識で解けそうな問題」は確実に正解できるようにする(各論の内分泌疾患や泌尿器疾患は生理学をちゃんとやっておけば解けると信じる)

・「b.丸暗記項目」は繰り返し解いて覚えないと忘れる、と自覚する(衛生や総論、病理、リハビリ、経穴)

・「c.類似した疾患との分類」は、過去問や表などでしっかりと整理して、毎日見れるようにする(各論や総論、病理、臨床医学総論の運動器疾患)

 

って分類すると、実は各論と東洋医学臨床論って「aとcの割合が多い」んですよ。

おれは、丸暗記しないと解けない科目に時間を割かず、基礎の応用でイケそうな科目に時間を割いていたワケです。反省。

丸暗記しないといけない科目をひたすら覚えたら、ずいぶん点数が安定しました。

それぞれ7点前後の配点とはいえ、捨てたらアカンなって思います。

 

ちなみに勉強方法はこんな感じ

・基礎の応用で解ける問題は、過去問などで慣れる。解剖生理をついでに復習する

・集中して暗記できそうな時間は移動時間と家事の時間。音声アプリに覚えること(ゴロなど)を入れて、ひたすら毎日聞く(正直ノイローゼになりそうだった)

・その他、単語帳アプリなどで丸暗記するためのツールを作る

・覚えるためのツールは◯月以降は作らない、と決める

・覚えるためのツールを◯月以降から毎日やりこむ、と決める

・分類表(おれはマインドマップや普通の表)は科目をまたいで使えるので、なるはやで作っておく

・分類表は問題を解いてフィードバックするたびに、きちんと目を通す

 

この辺は10月くらいに気付いて、1月以降は覚えるためのツールは作らないと決めました。

年明けはひたすら丸暗記してたように思います。

単語帳が向いてる人もいれば、そうじゃない人もいると思うので、覚えるツールはご自由に。

昔ながらの、赤のシートをかぶせて覚えるのも、いいよね。

 

応用科目

・a. b. c.をしっかりと分類する

・丸暗記科目が確かに存在するってことを自覚して、時間を割く。計画性が必要

・基礎科目の応用でなんとかなる問題がある

・類似した病気については、整理して覚えることが大事。フィードバックを繰り返す

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【④みんな捨てがち単独教科(医療概論、衛生学・公衆衛生学、関係法規、はりきゅう理論)】

医療概論と関係法規は配点が低いのと、ヤマがはれないのとで、過去問と暗記部分をちゃんとやるくらいしかできないのですが、絶対捨てたらアカンなーと思うのが衛生学・公衆衛生学と、はりきゅう理論。

おれの同期で「はりきゅう理論で頭が真っ白になった」っていう人が何人もいました。

難しくなってるんですよね…。

生理学がちゃんとわかってないと、問題の意味もわかんない。

ただ、2つとも教科書が薄いのと、丸暗記で対応できる部分も多いので、ちゃんとやる値打ちはあります。

薄いから「最後の1ヶ月でなんとかなる」って思ってる人も多いんですけど、はりきゅう理論を最後の1ヶ月でなんとかしよう!と決めてしまうのは、無謀だしもったいないと思ってます。

鍼やお灸をしたときに、身体の中で何が起こっているのかに興味を持つことは、臨床の上でもすごく役に立つので。

患者さんに「なんで鍼って効くの?」「なんでお灸って効くの?」という質問をされたときに、興味がなくて「やー、わかんないです」って答えるのは、プロとしては致命的。

教科書が古いので、現在の見解に即しているのかというとちょっと微妙らしいのですが、それでも「◯◯って言われていますよ」と答えられるようにしておくのが、鍼灸師としてのつとめかなって思います。

自分の言葉で「鍼灸をしたら身体に何が起こっているのか」を解説できるようになれば、国家試験でも臨床でも役に立つならちょっとお得じゃないですか?そのつもりで時間を割いて勉強するといいのかなって思います。

国家試験の、その先を見据えて勉強する。

そういう時間もすごく大切だと思うので。

 

衛生学と公衆衛生学は、②の丸暗記科目と一緒にやっつけてしまうのがいいかな。

これも苦手なところを突っ込まれたら、2〜3点しか取れないという惨事になりがち。こわい。

おれはこの衛生学で、かなり焦ってました。みんな苦手意識あるよね。

 

単独科目

・捨てがちだけど、はりきゅう理論は配点が高いからリスキー

・最近はりきゅう理論は難しい問題が多いから、ちゃんとやらないと死ぬ

・合格後のことも見据えて、興味を持ってはりきゅう理論に取り組むのがおすすめ

・衛生学と公衆衛生学は丸暗記なので、しっかりと覚える時間を確保する

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科目ごとの勉強はこんな感じ。わかりにくいかな?

 

プラス、3年生の9月あたりから、過去問や模擬問題、卒業試験ラッシュがはじまります。

だいたい160問の模擬問題を2時間かけて解いたら、フィードバックに2時間かかったりするので、下手したら1日の勉強時間のうち、4時間くらいが消費されます。

そのほかの時間に、前述した科目ごとの勉強を行わないといけません。

・基礎科目を見直しする時間

・丸暗記科目を暗記する時間

・応用科目をひたすら解く時間

・はりきゅう理論を理解する時間

などなどが必要。ウンザリしますねw

おれは自営業をしつつ、家事や子育てをしないといけなかったので、勉強できる時間は必死にやってました。

たまに嫌になってBLを3時間読むとかしてましたけど(誰も聞いてへん)。

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そんなこんなで、計画を立てて「毎回模擬試験でこれくらいの点数は取れる」というところまで、ちゃんとデザインをする。

160点満点を取る必要はないですが、確実に合格を取りに行く。

合格を取りに行くには、どうすれば自分はいいのかを、きっちりと見極める必要はあると思います。

おれはだいたい130点くらいだといいな、と思ってて。結果それくらいの点数でした。

デザインどおりにいくことに美学を求めるタイプなので、美しくて満足。

あとは、やっぱり最初に書いた「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。(吉田松陰)」

夢を叶えるための勉強に対して、本気で計画し、実行しないというのは「成功なし」に至ることなのだという、強い脅迫めいたものを感じながらやってた記憶はあります。

はやく鍼灸師になりたい。

はやく川の向こうの「あちら側の世界」の仲間になりたい。

そういう気持ちって、やっぱり大事。実際鍼灸師になったら、すごく面白い世界だったし。

そして鍼灸学生の皆さんには、はやくこっちにおいでよ〜と思ってます。

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おまけ。受験生をしながら、気付いたことを箇条書き。

・苦手意識のある教科は、早めに時間を割いてしっかりと理解すれば、得意科目になる可能性を秘めている

・丸暗記科目は、諦めて覚える。腹をくくるしかない

・覚えないといけないものは、覚えきる!

・丸暗記するには時間がかかる。その時間をちゃんと確保する

・過去問を解いても…と思うかもしれないけど、読解力が必要な問題が増えているので、難易度の高い問題に慣れておかないと、受験会場で冷や汗をかくことになる

・自分より点数がとれる友達は何がわかってるんだろ?というのは見ておいたほうがいい

・勉強時間の長さよりも、いかにちゃんとやりきったか、のほうが大切

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最後。シビア。

・解剖生理学が苦手、とか言うてる場合ではない。解剖生理学がわからんやつに病気を扱う資格はない

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ま、こんな感じ。長くなっちゃった。伝わったかな〜。

ご質問をくださったGさん、ご参考いただければ幸いです。

他の鍼灸学生の方々のご参考になれば、さらに幸い。

 

幸運を祈っておりまする!

 

おわり